<鍋島松濤公園> 渋谷区松濤二丁目10番7号 <管理者>渋谷区公園課
鍋島松濤公園は、旧佐賀藩主の鍋島侯爵家が、茶園「松濤園」の敷地内にあった湧水池の一角を、大正13年(1924年)に児童公園として一般に公開したものであり、昭和7年(1932年)10月に、この公園を東京市に寄贈。昭和25年10月に渋谷区に移管されています。
鍋島家と銘茶の名を残した「鍋島松濤公園」は、敷地面積 5,012㎡ と広大で、染井吉野や枝垂桜、椿、楓などの樹木が多く、様々な野鳥や昆虫などが生息しています。最も特徴的なのは、水車のある大きな池であり、錦鯉が優雅に泳ぎ、亀が甲羅干しをしている姿が見られます。
平日の昼間は、幼児を遊具や砂場で遊ばせに来くる母親と、仕事に疲れたサラリーマンの憩いの場として、 土日祝祭日は、遠方から、木々や池・水車小屋のスケッチを楽しむ人々で静かに賑わっています。
なお、松濤町会では、毎年9月の第三土曜日、日曜日の二日間、渋谷総鎮守である金王八幡宮の祭礼の神酒所を、松濤公園内に設置しています。公園内には、町会役員による模擬店を開設し、町内の子供たちで大変な賑わいになります。また、両日とも、ここの公園から子供神輿(参加者150名前後)による町内巡業を行っています。
・ワニガメ騒動 平成23年10月にここの池でワニガメが他の亀を食べている旨、警察に通報がありました。渋谷署員13名が駆けつけ、ワニガメの捕獲の様子がテレビ中継されました。現在のところ、ワニガメの心配はないはずです。
鍋島松濤公園は、JR渋谷駅から徒歩12分の立地にある都会のオアシスです。
渋谷粘土層上にある「宙水」から湧き出でる泉による大きな湧水池があり、鯉や亀がたくさん泳いでいます。
池を取り囲むように、桜や楓などの樹木が茂るこの公園には、現在でも多くの野鳥や昆虫が生息し、野鳥がさえずる声を聴くことが出来ます。
かつて、この庭園を所有していた紀州徳川家(江戸時代)や旧佐賀藩主の鍋島家(明治時代)の人々が見ていた同じ景色を、今でも垣間見ることができる歴史のある静かな公園です。

